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hiniesta2009

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彙戯 igi

igi

詩集『彙戯 igi』徳弘康代

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泳ぐと
せなかは空
おなかは海
そこから潜って
ぜんぶ海

          ――「岬観光ホテル」より

花が匂うことの意味は 花の中にはない
光りながら消えてゆくものたちの背中を
ここから見送る


2023年3月21日発行
金雀枝舎刊
装幀 経真珠美
定価 2000円+税
ISBN978-4-904771-18-1 C0092

テーマ : 詩・ことば
ジャンル : 小説・文学

カルメンの顎

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句集『カルメンの顎』古川佳子

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海猫の死や頭から砂になる

天を指すカルメンの顎春疾風

悶えつつ一尾呑みたる海鵜かな

電柱ののたうつ寒の川の面

短日やテレビの裏へ裏へ歩く




句の中で擬人法が新鮮な力を持ちうるか否かは
一に詩人としての「センス」にかかっている。
佳子さんのセンスを見る思いがする。

今井 聖


2022年7月14日発行
金雀枝舎刊
装幀 経真珠美
定価 2000円+税
ISBN978-4-904771-17-4 C0092

テーマ : 俳句
ジャンル : 小説・文学

耳寄せて

耳寄せて

句集『耳寄せて』半澤登喜恵

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「駅馬車」を観て結婚す萩の頃

病棟に行くも逢瀬や冬暖か

春暁や死にゆく人に耳寄せて

一致して枇杷食べ放題の宿選ぶ

戦中の少女は傘寿豆の花


登喜恵さんは、自己を飾らず実直に詠んできた。
そこには今流行りの「凜」も「毅然」も「自然体」も見当たらない。
ただ素朴にがむしゃらに生きて、そういう自己を赤裸々に詠んできた。
そしてこれからもそうやって詠んでいくだろう。

今井 聖



2022年5月30日発行
金雀枝舎刊
装幀 経真珠美
定価 1800円+税
ISBN978-4-904771-16-7 C0092

テーマ : 俳句
ジャンル : 小説・文学

ダイヤモンド富士

ダイヤモンド富士

詩集『ダイヤモンド富士』荒船健次

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風がコナラの木を叩く
咎めを受けたと勘違い
償いの実を
ばらばら ぱらぱら
雨の気まぐれではありません

ジェット機が
白いレールを敷いて消える
宇宙行きの列車が止まる
青空駅

          ――「森に弾む」より


2021年8月31日発行
金雀枝舎刊
装幀 経真珠美
定価 2000円+税
ISBN978-4-904771-15-0 C0092

テーマ : 詩・ことば
ジャンル : 小説・文学

ぱららん

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句集『ぱららん』草野早苗


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春夕焼キリンが角で交信す

ぱららんとトランペット鳴り梅雨明くる

朝暑し牛も鸚哥もゐる木陰

双子島の片方いつも霧を吐く

軟体動物限りなく伸ぶ春隣


早苗さんの一句一句に違和感を抱いた人は、それが、自分が先人の従来的な情趣を
使い廻してきたことに起因しているとやがて気づくだろう。
ほんとうのことを言うと、詩は、文学は、芸術は、俳句も、凡人なんか必要としていない。
事物や言葉の新しい角度、新しい関係
そして自分だけの感受性を信じた人だけが詩の神に愛される資格を持つ。
            
今井 聖



2020年11月30日発行
金雀枝舎刊
装幀 経真珠美
定価 1800円+税
ISBN978-4-904771-14-3 C0092

とろりと

とろりと

詩集『とろりと』谷口鳥子

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不動産屋の窓の
間取り図を眺めながら枕の向きを考える
ガードレールにもたれ咲くオニユリの
花びらのなかでしずかに動き出す黒い点点
(ダ ル マ サンガ コロンダ)
振り向くと
黄色い新幹線
     過ぎた
(父ちゃんの白目の色だ)

          ――「夏のこと」より



2020年10月31日発行
金雀枝舎刊
栞  松下育男・正津勉
装幀 経真珠美
定価 1800円+税
ISBN978-4-904771-13-6 C0092

テーマ : 詩・ことば
ジャンル : 小説・文学

火焰樹

火焰樹

句集『火焰樹』中谷 豊


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ディアスポラ映画観し夜の兜虫

ディアスポラは「民族離散」の意。
狭義には「ユダヤ」や「華僑」などを差す。
国を持たない、或いは国を追われた人たちのドラマのことである。

そこに夜行性の兜虫を合わせる。
知的で暗く重厚な映像である。
                      今井 聖


春暁を豚肉背負ふ人行きぬ

唐黍の径イグアナ括り売る子かな

虹立ちぬ弾痕多きホリデイ・イン

火焰樹やココナツ踏みて床磨き

春の夢インド遊女の足の鈴



2020年10月31日発行
金雀枝舎刊
装幀 経真珠美
定価 2000円+税
ISBN978-4-904771-12-9 C0092

テーマ : 俳句
ジャンル : 小説・文学

喝采の膝

喝采の膝


句集『喝采の膝』長岡悦子


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スタンディングオベーションのとき

膝から滑り落ちる春のショールはかろやかで美しい。

長岡悦子そのものである。

                      今井 聖



春ショール喝采の膝にとどまらず

この闇は花野と思ふ夜行バス

帆船の名はクリスティ春の夢

知りつくすオーブンの癖十二月

霜の夜の汽笛に父を聞いてをり



2019年9月28日発行
金雀枝舎刊
装幀 経真珠美
定価 1800円+税
ISBN978-4-904771-11-2 C0092


祝・横浜詩人会賞『永遠にあかない缶詰として棚に並ぶ』

今鹿仙さんの

『永遠にあかない缶詰として棚に並ぶ』

第51回 横浜詩人会賞を受賞しました!


金雀枝舎が手がけた初めての詩集、とても嬉しいです。

今鹿仙さん、おめでとうございます!

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